2024年のREIT市場!低調な理由と今後の展望

投資
ライアンさん
ライアンさん

みなさん!REIT買ってますか?

ライちゃん
ライちゃん

買ってねえよ。

皆さん、こんにちは!今回は日本のREIT市場について、最新の動向と今後の見通しをお伝えします。

そもそもREITってなに?

REIT(リート)は不動産投資信託のことで、様々な不動産に投資し、その賃貸収入や売却益を投資家に分配する金融商品です。株式のように取引所で売買でき、不動産投資の手軽さと高配当が特徴です。

詳しくは過去の記事をご参考ください!

なぜ日本のREIT市場は最近低調なの?

  1. 低金利の継続:日本の長期低金利政策により、REITの相対的な魅力が低下。
  2. 市場の不透明性:経済全体の不確実性が高まり、投資意欲が減退。
  3. 地政学的リスク:国際的な緊張関係が投資市場全般に影響。

1番はやはり低金利の継続でしょうか。
低金利の状況下では、物価が上昇しやすくなります。これは不動産価格も同様です。
高くなった不動産に対して、高い家賃で収益を確保できればよいのですが、すべての物件に対して実行は難しいため、低金利ではREITの魅力が低下する傾向があります。

2024年の日本のREIT市場の見通し

注目ポイント3つあります。

1、テレワーク、AI需要によるデータセンターREITの伸び

  • 需要増加: コロナ禍以降、テレワークやクラウドサービスの利用が急増し、データセンターの需要が大幅に拡大しています。日本のデータセンター市場は2020年から2025年にかけて年平均成長率(CAGR)6.2%で成長すると予測されています。
  • 収益性: データセンターREITは他のセクターと比較して高い収益性を示しており、2023年の平均FFO(Funds From Operations)利回りは約4.5%と推定されています。
  • 主要銘柄: 日本ではイオンリート投資法人(8488)がデータセンター投資を強化しています。米国では Digital Realty Trust (DLR) や Equinix (EQIX) が代表的な銘柄です。
  • 将来性: 5G技術の普及やIoTデバイスの増加により、今後もデータセンター需要は拡大すると予想されています。

2、国内旅行とインバウンド回復によるホテルREITの復活

  • 需要回復: 2023年の訪日外国人旅行者数は約2,000万人と、コロナ前の2019年(約3,188万人)の約62%まで回復しています。2024年はさらなる回復が見込まれています。
  • 稼働率の改善: 主要都市のホテル稼働率は2023年後半から顕著な改善を見せており、2024年第2四半期には東京で80%超、大阪で75%超の稼働率が予想されています。
  • 主要銘柄: ジャパン・ホテル・リート投資法人(8985)や森トラスト・ホテルリート投資法人(3478)などが注目されています。
  • リスク要因: 新たな感染症の流行や地政学的リスクによる渡航制限の可能性は依然として存在します。

3、金利上昇がREITに与える影響(プラスとマイナス両面)

プラスの影響:

  • 景気回復のシグナル: 金利上昇は通常、経済活動の活発化を示唆します。これは不動産需要の増加につながり、REITの保有物件の価値上昇や賃料収入の増加をもたらす可能性があります。
  • 新規投資の収益性向上: 金利上昇時に新規取得する物件は、より高い利回りで投資できる可能性があります。
  • インフレヘッジ: 緩やかな金利上昇は、インフレに対するヘッジとなり得ます。多くのREITは賃料をインフレに連動して調整する条項を持っています。

マイナスの影響:

  • 資金調達コストの増加: REITは通常、レバレッジを利用して物件を取得するため、金利上昇は借入コストの増加につながります。これは短期的には収益性を圧迫する可能性があります。
  • 相対的魅力の低下: 金利上昇により債券の利回りが上がると、REITの配当利回りの相対的な魅力が低下し、投資資金が債券市場に流れる可能性があります。
  • 評価額への影響: キャップレートの上昇により、不動産の評価額が下がる可能性があります。これはREITの純資産価値(NAV)にマイナスの影響を与える可能性があります

日本のREIT市場では、金利が1%上昇した場合、平均して約5%程度のNAV低下が予想されるという試算もあります。

これらの要因を総合的に考慮し、個々のREITの財務状況や保有物件の特性、経営戦略などを詳細に分析することが、投資判断を行う上で重要となります。

再度注目を集めるESG要因を考慮したREIT

急激な気候変動、多様性への対応、働き方の変革など
ESG(環境・社会・ガバナンス)要因を考慮したREIT選びが
再度注目される様になってきました。

こちら、2024年に限らず長期のトレンドとなりそうです。
具体的には以下のような点に注目します

  1. 環境(Environment):
  • エネルギー効率: 省エネ設計の建物や再生可能エネルギーの利用を重視するREIT。
  • グリーンビルディング: LEED認証やCASBEE等の環境性能評価の高い物件を多く保有するREIT。
  • CO2排出削減: 温室効果ガス削減目標を設定し、積極的に取り組んでいるREIT。
  1. 社会(Social):
  • テナント満足度: テナントの健康や快適性を重視し、高い満足度を維持しているREIT。
  • 地域貢献: 地域社会との良好な関係を築き、社会貢献活動に積極的なREIT。
  • 働き方改革: フレキシブルなワークスペースの提供など、新しい働き方をサポートするREIT。
  1. ガバナンス(Governance):
  • 透明性: 情報開示が充実し、投資家とのコミュニケーションが良好なREIT。
  • 利益相反管理: スポンサー企業との関係性が適切に管理されているREIT。
  • 多様性: 取締役会の多様性(性別、経験、専門性)が確保されているREIT。

ESGに配慮したREITは、長期的な持続可能性と安定性が期待でき、機関投資家からの需要も高まっています。また、環境規制の強化や社会的責任への要求が高まる中、ESG要因を考慮することで将来的なリスク低減にもつながる可能性があります。

これらの要素を考慮し、自身の投資方針に合わせてREITを選択することが重要です。ただし、ESG評価が高いことが必ずしも高いリターンを保証するものではないため、財務面での分析も併せて行うことが大切です。

まとめ

日本のREIT市場は一時的な低調期にありますが、成長の兆しも見られます。市場動向をしっかり分析し、長期的な視点で投資を検討することが大切です。

注意:この記事は情報提供のみを目的としています。投資判断は自己責任で行ってください。


注意
投資リスク:投資はリスクを伴います。株式、債券、相互基金、またはスタートアップ企業への投資など、どのような投資もリスクが伴うことを理解し、自己責任で行ってください。過去のパフォーマンスは将来の結果を保証するものではありません。投資した全額を回収できない可能性もあります
自己責任:提供された情報やアドバイスに基づいて行う行動は、すべて自己責任でお願いします。情報の使用によって生じた損害や損失に対して、当サイトは法的責任を負いません​
誤りや遺漏:当サイトの内容に誤りや遺漏があった場合、それによって生じる損害に対して、当サイトは責任を負いません。情報の完全性、正確性、有用性、について保証しません​。
投資アドバイス:当サイトおよびその内容は投資アドバイスの提供を目的としていません。ここに含まれる情報は、個人的な意見と経験に基づくものであり、専門的な財務投資アドバイスとしては考えないでください。
タイトルとURLをコピーしました